H7N9鳥インフルエンザ  information
新潟大学国際保健学教室では、H7N9の様々な情報のrumor surveillanceを行っております。
ALL JAPANで備える」の信条の下、当ブログを通じて皆様に情報がご提供できればと思います

H7N9感染者速報 vol.3

昨日、山東省の棗庄市の男性がH7N9感染の疑いを持たれていましたが、22日午後、山東省疾病予防管理センターからこの男性からH7N9鳥インフルエンザウィルス核酸が陽性であったと報告がありました。

 

患者:張 男性 36歳  建材卸売業 

発熱・咳嗽が6日続き、息切れがしてから1日後の21日夜に棗庄市立病院で受診。重症肺炎として入院していた。

臨床表現と実験室検査からH7N9鳥インフルエンザとして確定診断され、治療を受けている。患者の容体は比較的重いが、9名の密接に接触していた者には異常は現れていない。

                        中国新聞網 2013-4-23】

患者の呼吸は衰弱しており入院時にはすでに重体であった。生きた家禽との接触史はないが、家の近所の市場には生きた家禽を売る屋台があった。

22日夜、住棗庄市立病院は患者に救命救急手術を行い、21時頃400mlの輸血を行った。この時、肺はすでに自発呼吸ができない状態であった。

患者の妻は隔離されておらず、棗庄市立病院を自由に行き来できている。

妻の話によると、「最初は風邪かと思っており、2日治療のためにくするを飲んでいたが効果がなく、後に39℃以上の発熱があり、熱が引かず、息切れや呼吸困難の症状が表れた」

                         斉魯晩報 2013-4-23】

 

 

この症例が確定診断されたことにより、感染者累計は105例となりました。

山東省は江蘇省の北側、河南省の北西に位置しているため、今回の症例からH7N9鳥インフルエンザウィルスの北上が予想されます。

 

 

今後どのように感染の拡大があるのか注目していきますが、ウィルスの大きな移動の可能性が世間に非常に不安を与えることとなりそうです。