report.13 ヒト感染性H7N9鳥インフルエンザの温床となっているのは?
ヒト感染性H7N9鳥インフルエンザの報道があってから早くも2か月が経ちました。
感染症例報告数では、浙江省、上海、江蘇省の順で多くなっておりますが、5月に入ってからは、この長江デルタ地帯での感染症例報告が無く、主に湖南省、福建省、江西省と報告される地域が南下している傾向にあります。
4月29日以来、浙江省では新しいヒト感染性H7N9鳥インフルエンザの報告症例がない。
【新華ネット浙江放送 2013-5-8 8:13】
しかしながら、ヒト感染性H7N9鳥インフルエンザの市場への影響は少なからずもあるようで、バトミントンのシャトルや野菜、卵などの価格が高騰しているようです。
H7N9鳥インフルエンザウィルスは感染症例の報告のあった地域の市場で売買されている家禽類から検出されているため、その他の地域や省でも積極的に家禽市場でのスクリーニングやモニタリングを行っているようです。
広東省の河源市では353羽のサンプルを集めた結果、ウィルスが検出されなかったと報告がありました。
【捜狐ネット 2013-5-7 22:29】
家禽市場は、多くの専門家がH7N9鳥インフルエンザの温床になっていると指摘しています。
【Deutsche Welle 2013-5-7】
中国では感染症例の報告が公表された4月1日から、家禽市場へ1回目の介入が入るまで1週間弱でした。
日本では滅多にお目にかかれない家禽市場ですが、今回のH7N9鳥インフルエンザのように、温床となるのが現地の人々の生活に密着している空間である場合、かなり予防対策に骨が折れそうです。