ヒト感染性H7N9鳥インフルエンザは収束したのか?
感染者が毎日報道されていて、騒ぎになったのが2か月前のことでした。
今ではかつての勢いは無くなり、退院者の報道が目立つようになりました。まさに少し時期の早い台風のようでした。
日本での関心は、主に日本にH7N9が上陸するかどうかであり、それが現実となったときはどのように対応するべきなのかについての議論が水面下では行われていました。
今でこそノイラミニダーゼ阻害薬というインフルエンザの特効薬が開発されていますが、出現するタイミングが数年単位ずれるだけで状況が大きく変わっていたでしょう。
中国では、今回の騒動を冗談にしてしまう程、社会の中の不安が消えてきたようです。
▲アンディ―・ラウ(刘德华)と大黄鴨
香港にある、『大黄鴨』というマスコットが空気漏れで沈んでいるのが見つかり、中国新聞などで大々的に取り上げ「恐ろしい鳥インフルエンザの影響、大黄鴨にまで」という見出しで報道していました。
【武漢朝刊 2013-5-16 7:55】
不謹慎な気もしますが、この様子を見ていると今回のヒト感染性H7N9鳥インフルエンザの騒動は落ち着いて収束の方向に向かっていると考えてもいいのかもしれません。
しかし、報道規制などの対策を中国共産党が取っているという現状を考えると未だに楽観視できないのではないかと思います。
また、北朝鮮やチベットでは高病原性H5N1鳥インフルエンザウィルスが確認されており、こちらも油断できないウィルスなために、定期的なモニタリングなどの監査は必要になってくるでしょう。