浙江省ではヒト感染性H7N9鳥インフルエンザに対する警戒が解除されました
ヒト感染性H7N9鳥インフルエンザについて、一番症例報告が多かった浙江省では警戒解除宣言がでました。
5月16日に浙江省がヒト感染性H7N9鳥インフルエンザに対する警戒を解除した。
4月18日を最後に、浙江省では28日間新たな症例が報告されておらず、すでに感染伝播に対する抑制対策が有効であったと各省により断定された。
浙江省ヒト感染性H7N9鳥インフルエンザ委員会は7回目の会議を招集し、国家規定と専門家の意見をもとに、浙江省での警戒を解除することを決定した。
浙江省では累計46例の感染例が確認され、内9名死亡、27例が完治し、10例がまだ入院中である。
警戒解除後であっても、浙江省ではヒト感染性H7N9鳥インフルエンザの予防と監視を継続したままの状態とし、以前の体制に組み込む方針である。同時に、省政府では関係部門を招集し規範となる家禽取引市場を設立し、家禽業の立て直しと向上を狙うとしている。
今後、地区レベルでの感染予防のために、連携の向上を目指し、事実共有を行う。そして、ヒトと禽類でのH7N9ウイルスの総合的な観察を強化し、H7N9ウイルスと環境汚染の情況を監視していくとしている。
【杭州ネット 2013-5-17 8:19】
ものすごい速さで感染の拡大を見せたヒト感染性H7N9鳥 インフルエンザですが、この報道通り警戒解除宣言がなされたのであれば、落ち着いたと考えてもいいのかもしれません。やはり、気温が上昇してきたことと関係があるのでしょうか?
一方で、H7N9ウィルスが発見され始めた地域もあります。
5月15日、広州市の市場で家禽に対するウイルス調査により、H7N9ウィルスと疑われる鶏のサンプルが1例発見された。現在広東省動物疾病予防コントロールセンターが実験室で再検査を行っている。家禽市場の従業員に臨床症状の出現は無く、ヒト感染は発見されていない。
広東省政府はこれを重くみており、5月15日夜、林少春副省長が中心となって緊急会議を招集し、中国共産党中央政治局委員である省委員会書記の胡春華、省長の朱小丹を通して、広州市各関係部門に予防対策のガイドラインを伝えた。
1 サンプルは国家鳥インフルエンザ実験室に送り再検査を行うこと。
2 荔城富力市場を閉鎖し、市場内のすべての家禽類を殺処分し且つ無害化処理をす
る。
3 ウイルスの感染源を特定するために、家禽類のサンプル検査を行う。殺処分と無害
化処理を行うと同時に、市場の周辺及び密接な接触者に対し医学的観察を行い、疑
わしい症例があれば、迅速にオセルタミビルなどのノイラミニダーゼ阻害薬を使用
すること。
広州市は荔城富力市場を閉鎖し、全面消毒を行い、9500余りの家禽を殺処分した。市場の従業員とその関係者に対しては、7日間の健康モニタリングを行うと同時に、市内の家禽市場に対しモニタリングを行い、定期的な休市制度の導入と、市場内の消毒を複数回行うことを推奨している。
【中国ブロードネット 2013-5-16 12:17】
家禽市場から未だにH7N9鳥インフルエンザのウィルスが検出されるということは、潜在的にヒト感染を起こす危険性を持っている環境があるということになります。
新しい地域での感染報道がされないように、充分な予防対策がなされることを期待します。