H7N9鳥インフルエンザ  information
新潟大学国際保健学教室では、H7N9の様々な情報のrumor surveillanceを行っております。
ALL JAPANで備える」の信条の下、当ブログを通じて皆様に情報がご提供できればと思います

report16.新たなヒト感染性H7N9鳥インフルエンザの症例は1週間報告無し

国家衛生計画生育委員会の20日に公開した統計によれば、5月13日16時から5月20日16時までに、中国全土で新たなヒト感染性H7N9鳥インフルエンザの症例は報告されておらず、死亡が1例増加し、15例が回復したことが分かった。

衛生計画生育委員会が公開しているヒト感染性H7N9鳥インフルエンザの疫学情報によれば、中国国内では130例の確定診断が下りた感染症例があり、そのうち36例が死亡、72例が回復している。(22例は未だ治療中)

これまでのところ、症例は散発状態にあり、未だヒト-ヒト感染は報告されていない。

 

病院に対しヒト感染性H7N9鳥インフルエンザ核酸の検査をするために、衛生計画生育委員会は20日、病院でのヒト感染性H7N9鳥インフルエンザウィルス核酸検査のための標準プロトコルを公開した。

また、各地の省級疾病コントロール機関の実験室と省級臨床検査専門チームに、病院に対してヒト感染性H7N9鳥インフルエンザ核酸検査を行えるよう技術指導やサポートを行い、組織検査定点病院の検査人員の教育や技術能力とレベルの向上をさせるよう要求しており、検査結果の科学的信頼性を保証するように通達した。

                     【新華ネット 2013-5-21 12:33】

 

 

1週間、新症例が報告されていないことが国家機関から正式に発表されました。

これにより、ヒト感染性H7N9鳥インフルエンザは完全に収束の方向へと落ち着いていると考えてもいいかもしれません。

高病原性H5N1鳥インフルエンザの時は、中国での報告が途絶えてから数年後に別の国で発症報告がありました。

初めて症例が報告された新興ウィルスだと、初期から一定期間は世間の注目度や関心が高いですが、どちらも消失していってしまいます。

経験した時期が近いうちに、これまでのデータを参考にして、ルーチンで行うべき予防対策などのガイドラインを明確にすること、それを社会に組み込んでいくこと等がこれから必要となってくるでしょう。