広東省恵州市のH7N9鳥インフルエンザ市場検査の結果
恵州市では今回のヒト感染性H7N9鳥インフルエンザの発症例を受けて、恵州市の全ての家禽市場、屠殺場、養殖場においてH7N9鳥インフルエンザウイルス検査を行った。
サンプルは4888件で、結果は全て陰性であった。
恵州市では3段階でモニタリングを行った。
1)8月9日
恵州市は博羅横河鎮農業交易市場の69羽の鶏、8羽の鴨、1羽のアヒルと25件の環境サンプル全てについてH7N9ウイルス検査を行ったが、結果は全て陰性であった。
2)8月10日
横河鎮及び周辺の長寧、响水、湖鎮、竜門麻榨、永漢等の6つの町で養鶏所の775件のサンプルについてH7N9ウイルス検査を行ったが、結果は全て陰性であった。
3)8月11日
恵州市内の全ての家禽市場、家禽屠殺場についてH7N9ウイルス検査を行った。
全部で4888件のサンプルが集まったが、結果は陰性であった。
これ以外にも恵州市は博羅横河鎮農業交易市場の家禽交易の禁止や家禽取扱いについての登記を行わせるなどの措置を取っている。市場において家禽の殺処分、無毒化処理、消毒などを行うのが一番効果的であるとされているため、現在順に実施されている。
8月11日から13日にかけて、恵州市は博羅県の各家禽市場の生きた家禽を県外へ輸送することを禁止すると同時に、管轄内の家禽市場の1/3の営業を停止させており、この間に消毒や環境整備などの処置を行う。
恵州市の農牧部門と動物衛生監督機構は休日返上で、全市場のサーベイランスとモニタリングを行っている。
広東省では鶏肉料理が非常に好まれています。家庭の食卓ではおなじみとなっている食材であることから、鶏肉の加工製造・販売に制限(2013-8-12 大紀元)がかかってくると日常生活に大きく影響するこになります。人民の通常の生活をある程度保障することが中国政府機関では重要な任務となるので、うまくコントロールできないとデモなどを起こされて政府官僚の面子をつぶしてしまうことになり、中国人にとっては非常に大きな問題となります。【2013-8-13 15:14 中国新聞ネット】
また規制されているとはいえ、世界でも有数のネット大国である中国では、製造加工業などが株式市場において経済的にも打撃を受けやすくなります。
鶏肉自体も値段が上昇している(500g当たり2~3元、ヒト感染性H7N9鳥インフルエンザ確定診断症例発生地では13元前後:2013-8-13 16:49 人民ネット)ため、社会的不満も蓄積していきます。
中国では、ヒト感染性H7N9鳥インフルエンザについての周知(南方日報 2013-8-13 8:55)を継続して行い、人民の不満や不安を取り除くように働きかけているのが現状です。
鶏肉製品の売買・輸送を制限規制する一方で、香港では鶏肉製品を市内に輸送するのを禁じる必要性が無いという専門家の主張などを紹介しています。