ヒト感染性H7N9鳥インフルエンザワクチンの開発に中国が成功
10月26日、杭州の中国の科学者がヒト感染性H7N9鳥インフルエンザのワクチンを開発したと発表した。中国が自主的に作成した初めてのインフルエンザワクチンであり、今後中国のインフルエンザワクチンを国外から提供してもらってきていた歴史を塗り替えるかもしれない成果となった。
国家重大伝染病予防治療科学技術部門はワクチン生産を重要な案件の1つとし、浙江大学医学院付属第一医院と香港大学、中国疾病予防コントロールセンター、中国食品薬品検定研究院と中国医学科学院などの多くのユニットと協力し成功させた。今の所、関連する技術に対する検査は全てクリアし、ヒト感染性H7N9鳥インフルエンザワクチンを大量生産する段階にまで来ている。
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ワクチンウイルス株は中国医学科学院医学実験動物研究所新薬安全評価研究センターにてフェレットにより安全性が証明されている。『中国薬典』に制定されているインフルエンザウイルスワクチンに必要な技術水準を参考にし、検定は行われたとセンターは発表している。
検査の結果は、ワクチン株は野生型H7N9よりも病原性が著しく低下しており、高水準に弱毒化された標準型インフルエンザワクチン(PR8)と近似しており、インフルエンザワクチン株の基準と適合していた。これは、このウイルス株がヒト感染性H7N9鳥インフルエンザウイルスのワクチン生産条件と一致したことを意味している。
中国工程院院士の李兰娟は4月3日に採取された咽頭スワブ検体からH7N9ウイルスを分離することができたと報告している。後に、国際的に通用するインフルエンザワクチンの生成方法であるリバーストランスクリプション法により、PR8プラスミドをウイルス骨格とし、分離されたウイルス株をシークエンスしワクチン株の開発に成功した。
▲4月19日 浙江大学付属第一医院にて、患者の退院を見送る院士李兰娟女士
ワクチンの安全性を保つために、研究員たちは特殊な病原体を持たない鶏の胚中で15代継代し安定性と変異が起こらないことを証明している。
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