H7N9鳥インフルエンザ  information
新潟大学国際保健学教室では、H7N9の様々な情報のrumor surveillanceを行っております。
ALL JAPANで備える」の信条の下、当ブログを通じて皆様に情報がご提供できればと思います

report.12 労働節(五・一)終了後のヒト感染性H7N9鳥インフルエンザ感染者の様子

中国も日本と同様に、5月の頭は長期休暇でした。今年はヒト感染性H7N9鳥インフルエンザアウトブレイクが影響し、人の移動に厳しく監視が入ったようです。

ヒト感染性H7N9鳥インフルエンザの予防についての記事が出ていました。

 

H5N1と比較すると、H7N9の方が家禽類から人への感染力は強いが、全体的に考えると、まだ簡単に感染するものではない。

H7N9の予防には、次の3つのステップを踏まえることが重要である:

1.禽類間での伝播を防ぐ。

   禽類の長距離運搬を減少すれば、家禽と野鳥との接触を減らすことができる。

 

2.禽類からヒトへの伝播の予防。

   活禽やその死骸との接触を避ける、手洗いをしっかりすること。

 

3.未だ確認されていないが、ヒト-ヒト感染の危険性も考慮し対応を備えておく。

 

                                                                                            【生命時報

 

 ヒト-ヒト感染があるか無いかで今後の対応が大きく変わってくると思いますが、家禽類との接触をいかに少なくするかが現地では課題になってきているようです。

入院していた方の退院の報道もゴールデンウィーク中から良く出てくるようになりました。

 

4月14日に報道された河南省開封市の馬さん(男 34歳 調理師)が、一時は病状が悪化したが、ICUでの治療を終え5月7日、無事退院した。これで河南省で確定診断された4名の内3名が退院した。

                  大河ネット 2013-5-7 8:40】

 

 

ゴールデンウィーク前までは、1日に報告される感染症例数が減った様に感じました。

しかし、中国の長期休暇では、列車だけで100万枚もの切符が売れ、乗車率は100%を超えます。移動だけで24時間近くかかる場合もあり、この場合でも空調設備は良くありません。

こういった大きな人の移動が感染症例の出現の仕方にどのような変化をもたらすのかどうかが、数日間後に表れてくるかもしれません。

今回H7N9の感染例が特に多い上海や浙江省などは、中国国内のみならず海外でも有名な観光都市です。そこで休暇を過ごす外国人も少なくありません。中国国外へ感染が拡がった場合の対処の仕方について、各国は準備をしておかなければならないでしょう。

 

以下、台湾衛生署疾病コントロール局が出していた図表です。

f:id:h7n9flu_information:20130507230105j:plain

f:id:h7n9flu_information:20130507230117j:plain