H7N9鳥インフルエンザ  information
新潟大学国際保健学教室では、H7N9の様々な情報のrumor surveillanceを行っております。
ALL JAPANで備える」の信条の下、当ブログを通じて皆様に情報がご提供できればと思います

H7N9 中国の鳥インフルエンザ情報

当教室ブログ愛読者の方はすでにご存じ(?)かと思いますが、教室も新メンバーが増え、たいへん活気が出てきました。

インフルエンザA/H7N9の重症感染症が中国で起こっているので、教室では毎日中国のメディアで、新しい患者や情報がないか見ています。

私は2003-2005年にWHO西太平洋事務局(WPRO)のSARSや高病原性鳥インフルエンザ室に短期専門家として、短期間ですが派遣されました。そこではRumor surveillanceという係がいて、ほぼ一日中メディアやインターネット情報を拾っていました。もちろんWHO内部からの情報も重要なのですが、案外メディアも情報が早いのです。
元外務省の佐藤優さんの著書のなかに、インテリジェンスの鉄則として、情報の95%は外部に出るという言葉があり、おそらくプロのインテリジェンス(ま、いわゆるスパイでしょうか・・)も新聞やTVなどの情報を参考にしていると思われます。

これまでも中国メディアから情報を集めて教室内のみで回覧していたのですが、それを外部と共有するほうが、公衆衛生として正しいのではないかと考えはじめました。

と、いうのは2009年のパンデミックのように欧米で起こったことに比べ、中国のニュースが日本国内で取り上げられ方が少ないように思うからです。

新潟にも上海便がありますし、ほかの大都市の空港を通じて一日に数万人の人が上海と日本を行き来していると聞きます。H7N9が対岸の火事でなくなる日が来るかもしれないのです。

せっかく和気あいあいの当教室ブログにあまり深刻なことを載せては・・とも思ったのですが、HPの更新には、ソフトが必要でどこのパソコンでもというわけにはいきません。

そこで可能な範囲でH7N9の情報をこのブログにアップしたほうがいいかと考えた次第です。

とにかくH7N9の患者の増え方が尋常ではなく早いのです。この2か月間で、10年分の高病原性鳥インフルエンザH5N1の患者数の2倍以上が報告されています。
感染源はまだ不明です。

もちろんボランティア的に行っていることなので、情報を逐次というわけにはいかないと思いますが、どうかその点はご容赦ください。

通常のブログもあわせて続けていきますので、教室の皆様もよろしくお願いします。