H7N9鳥インフルエンザ  information
新潟大学国際保健学教室では、H7N9の様々な情報のrumor surveillanceを行っております。
ALL JAPANで備える」の信条の下、当ブログを通じて皆様に情報がご提供できればと思います

ヒト感染性H7N9鳥インフルエンザ 広東省にて新たな1症例が報告される

10月に入って浙江省で2例の報告があったヒト感染性H7N9鳥インフルエンザですが、新たに1例が広東省から報告がありました。

ここまでで報告されているH7N9患者は138例(45例死亡)となりました。無症候性で実験室検査で発見された北京の4歳男児を入れると139例となります。

以下今回の感染者についての情報です。

 

被感染的男童

 

患者:3歳5か月 男 四川省遂寧出身 

場所:広東省東莞市常平鎮袁山貝村 

家族:4人家族 (父・母;電機工場の日雇い  兄1人)

   工場の宿舎に居住。

来歴:

10月30日発症し、すぐに地域診療所へ外来へ行ったが治療効果が得られず東莞市常平医院へ治療を受けるため転院。このときインフルエンザ様症状と発熱があった。主治医が10月30日当日の臨床検体を疾病センターに送る。

11月5日早朝に広東省疾病コントロールセンターから新型鳥インフルエンザA(H7N9)核酸を検出したと報告があり、臨床症状と総合的に判断してヒト感染性H7N9鳥インフルエンザと確定診断された。

現在、東莞市人民病院感染科で隔離治療を受けている。患児には発熱もなく、臨床症状は軽度のもので、病状は安定している。家族を含めた7人の接触者には医学観察措置が取られていて、11月5日の午後5時に2名の地域診療所の医師もこの患児を診察・治療を行ったため同様の措置をとられることとなった。9人の鼻咽頭スワブにより採取された検体を実験室で検査している。

9人のうち3人にインフルエンザ様症状が出ており、実験室検査を急いでいる。そのうち2人が医療補助員で、もう一人は父親である。しかし、ヒト感染性H7N9鳥インフルエンザとは直接的な関係性がなさそうだと広東省疾病コントロールセンター所長の何剣峰は判断している。

 

家禽との接触史:

家族は毎週、近所の農業市場に行っていた。ここには4件の家禽販売店があった。

10月26日にこの患児も一緒について行き、そこで家禽との接触があった。

 

                                                                   【観察者 2013.11.6 9:29

 

10月だけで3名の感染者が出ています。

wet-marketの閉鎖が有効であるという論文がLancetからも出ていましたが、今回のケースも家禽市場での感染が疑われるため、再び家禽の交易が厳しく取り締まわれる可能性があります。

 

 

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