report.14 ヒト感染性鳥インフルエンザ 退院者と死亡例
ヒト感染性鳥インフルエンザ感染症例のうち、新たな退院の報道が2件ありました。
≪≪退院≫≫
1.馬(男) 34歳 調理師 河南省開封市
来歴:4月14日確定診断され報道された症例。4月6日に発病し、9日から容体が悪化
し重症となったため、ICUに入院していた。5月6日、河南省衛生庁から、発熱・
咳嗽などの臨床症状が消え、バイタルも安定しており、2回連続でウィルス核酸
陰性となったため、退院基準を満たすとして7日退院したと公表された。
【中国新聞ネット 2013-5-7 16:01 】
2.熊(男) 80歳 農民 江西省南昌市昌東鎮
来歴:4月28日に確定診断され報道があった症例。
南昌大学第一付属病院の副医院長の長偉によれば、患者は転院時に消化道出
血、不整脈があり、高熱を伴うという危篤状態であったため、入院当日は呼吸
器科、ICU科、消化科、心血管科等の多くの科で会診し、治療方針を決めたとの
ことであった。また、発見されてからの早期治療が救命の鍵となり、有効な治
療であれば、3日目ぐらいから体温が正常に戻るとも紹介している。
発熱・咳嗽・喀痰などの臨床症状は次第に消失し、複数回のH7N9鳥インフルエ
ンザウィルス核酸検査が全て陰性であったため、7日に基準を満たすとして退院
した。
【新華ネット 2013-5-8 11:24】
無事に2名の方が退院されました。
一方、ゴールデンウィーク中に亡くなった方について、少しだけ報道がありました。
≪≪死亡≫≫
患者:王(男) 91歳 安徽省徐州天長市
来歴:4月23日に報道があった症例。
日頃は健康的に鍛錬をしており、慢性気管支炎以外、高血圧も糖尿病史も無
い。4月14日に発病し、脱力、食欲不振などの症状が出て、18日に下痢、咳嗽、
低熱症状が出現。19日にはそれらの症状が加重し、20日に息切れ、呼吸困難症
状が出現したため、天長市中医学病院に受診しにきた。患者の年齢が非常に高
かったため、病状は重く、21日に徐州市第一人民病院に隔離治療された。
10日ほど治療を続けたが、5月5日に死亡が確認された。
35人いた密接接触者には、引き続き医学的観察措置を取っているがインフルエ
ンザ様症状は見られない、
【人民ネット-安徽省報道 2013-5-8 10:15】
この症例により、安徽省では4例の感染症例中、2例が死亡、1例が退院、1例が未だ治療中ということになりました。