ヒト感染性H7N9鳥インフルエンザ 退院者の報道
【浙江オンライン 2013-5-9 7:08】
浙江大学医学部第一病院から、4月3日に報道された杭州の68歳(当時67歳)の楊さんが5月8日に退院した。治療で37日もの時間をかけました。
楊さんは杭州市区では2つ目のヒト感染性鳥インフルエンザ発症症例で、入院時は危篤状態だった。当時、楊さんの肺には既に『白肺』が出ている状態であった。中国工程院院士で、伝染病診断治療国家重要実験室の主任の李蘭娟が定めた『四抗二平衡』の治療ガイダンスに基づいて、患者に治療を行った。日にちが経つにつれて、楊さんの病状は段々と好転し、バイタルも正常に戻ってきた。ベッドに静座して新聞を読んでいるときも、胸悶や息切れなどの症状が無く、体内のH7N9ウィルス検査も陰性であったため、退院基準を満たしたと判断された。
患者:楊大伯(男) 68歳(報道当時67歳) 退職者 浙江省杭州市
3月25日、発熱・咳嗽などの臨床症状が出る。4月3日確定診断。5月8日退院。
※白肺
先天性梅毒トレポネーマの胎児期や乳幼児期に見られる『白色肺炎』のことではない。白肺は一般に重症肺炎のX線検査所見の1つであり、肺部陰影が大きな白色片を呈すことからこの名前がついた。白肺は死亡率が非常に高い疾病である。原因として1番多いのが感染、次にびまん性肺胞出血(DAH)、ARDSなどが挙げられる。
2009年に新型インフルエンザが中国で流行した時も、この『白肺』患者が確認されていた。【大紀元 2009-11-29 8:32】
※『四抗二平衡』治療ガイドライン
◆四抗
1.抗ウィルス治療:抗ウィルス薬を使用。
2.抗ショック治療:血圧を安定させる。
3.抗低酸素治療:ARDSが出現したら呼吸器で呼吸を維持する。
4.抗感染治療:細菌による二次感染を防ぐ。広域スペクトルのものを使用しない。
◆二平衡
1.水電解質平衡:低カリウム血症は致命的になるので、水の出入りを記録する。
2.微生体平衡:腸道細菌の平衡を取り、二次感染を防ぐ。
【杭州ネット 2013-4-9】