H7N9鳥インフルエンザ  information
新潟大学国際保健学教室では、H7N9の様々な情報のrumor surveillanceを行っております。
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ヒト感染性H7N9鳥インフルエンザ 中国国内の養鶏所から発見されず

ヒト感染性H7N9鳥インフルエンザの発症例報告があってから、中国全土の各省クラスでの獣医部門は『農業部動物H7N9鳥インフルエンザ緊急モニタリングと疫学調査ガイドライン』に従って積極的に監視を行っており、現在のところモニタリングすべき対象のサンプリングと実験室検査の工程が基本的には終わったと報告があった。

結果が示すには、各地の家禽養殖場ではH7N9鳥インフルエンザウィルスが分離されることがなく、またブタが感染したという事実も確認されなかった。

 

農業部が23日に発表したデータによると、22日までに全国の各省級獣医実験室は899758件のサンプル(血清学サンプル702369件、ウィルス学サンプル197389件)の検測が終わったということである。サンプルは全国31省と新疆生産建設兵団の42250箇所の定点観察所から採取されている。

 

このモニタリング中、53件にH7N9鳥インフルエンザ陽性が発現していた。そのうち51件は上海、安徽省、浙江省、江蘇省河南省山東省、広東省江西省福建省の9省(市)の18箇所の家禽経営場の家禽と環境サンプルであった。

残りの2サンプルは、1件は江蘇省南京市の野生のハトから、もう1件は江蘇省南通市海安県の伝書鳩養殖所からのものであった。それ以外のものは、すべて陰性であった。

 

国家鳥インフルエンザ参考実験室の実験結果の公開情報によれば、家禽から分離できたウィルス株は鶏や鴨にたいしては病原性を示さなかった。H5N1鳥インフルエンザウィルスと比較して、H7N9鳥インフルエンザは家禽中の水平伝搬能力に限界がある。

現在までのモニタリングの結果をみると、全国3万以上の家禽養殖所のサンプル検測結果は全て陰性であり、また、53件の陽性サンプルのうち51件は生きた家禽を扱う経営場からのもので、全体の96%を占めている。

専門家は、ウェットマーケットはウィルスがヒトと家禽に感染するリスクを大きくする原因となりやすいため、事前に家禽養殖場などで予防とコントロールをしておき、ウィルス汚染を防ぐべきであるとしている。

 

さらに、農業部は継続して各地にH7N9鳥インフルエンザの予防とコントロールを指導するとしている。重要なのは農業部などの6部門が連携した下で、必要な試験を合格した、鳥インフルエンザの検疫を行える執行官を育て強化することである。同時に、モニタリングを継続し、重点区域、バッファー内のサンプルモニタリングを強化し、鳥インフルエンザへの反応を素早くすることである。

現在、すでにサンプルが陽性であった省では、モニタリングを中小規模の養殖場と多種家禽類が混ざって養殖されている養殖村に重点をおいて行っている。

未だサンプル陽性が発見されていない省では、モニタリングをウェットマーケットや屠殺場を中心に行っている。

                 新華ネット 2013-5-23 18:49:28】