感染者速報 vol.20 北京で2例目のヒト感染性H7N9鳥インフルエンザの確定診断症例
2013年5月28日午前、北京疾病予防コントロールセンターから、北京市では大規模なインフルエンザ様病例の病原学モニタリングをしており、北京大学人民医院でインフルエンザ様病例の中に1例ヒト感染性H7N9鳥インフルエンザ症例を発見したと報告があった。5月28日午後4時に北京市の臨床専門チームによりこの病例は確定診断された。
患者:徐(男) 6歳 北京市海淀区(戸籍は山東省)
来歴:
5月21日
患児が発熱に伴う咽頭痛、頭痛により北京大学人民病院へ来る。
家族は家禽類との接触史を認めていない。医師が両側の扁桃体の腫大がⅢ度までになっていることを認め、また膿性分泌物を認めたため、抗炎症、対処療法を行った。
5月22日~24日
患児は毎日病院で輸液治療を受けている。
23日午後に体温が正常に戻り、症状も消失した。
24日午前には幼稚園に通えるようになった。患児の診察期間中、北京大学人民病院は『国家インフルエンザモニタリング法案』をもとにsampleを疾病コントロールセンターに送っていた。
検査の結果、28日に患児がヒト感染性H7N9鳥インフルエンザと確定診断され、その後、北京地壇病院(北京の第1例目が入院していた病院)へ移送され観察治療を受けている。今の所、患児の健康状況は良好で、5日連続で体温は正常である。この病例が北京で2例目の確定診断症例となった。
密接な接触者は全部で50人おり、全ての人が医学的観察措置をとられているが、、今の所異常はない。
【中国ブロードキャストネット 2013-5-29 8:56】
北京で2例目の確定診断症例が出ました。
どのように感染したのかが気になるところです。北京は物品や人の交通が激しいところでもありますので、感染源や感染経路をはっきりさせないと思わぬ感染の拡がり許してしまう可能性もあります。
また、ヒト-ヒト感染については確認されていないだけで、否定されているわけではありませ。
国際都市の北京から日本への飛行機も少なくなく、台湾のケースのように、現地で感染した後、一定の時間をおいてから発症するといったことが起こってしまった場合も非常に怖いです。
今回の患児は発症から回復するまでの期間がものすごく短かったということにも注目できます。
一方で、新しい報告がなかった約1か月の間、気づかないだけで不顕性感染となっている症例がもの凄い数いそうですね。